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小児希少疾患、ゲノムワイド解析で診断確率向上へ

2023年4月20日  New England Journal of Medicine

英国とアイルランドで、重度かつおそらく単一遺伝子性の診断困難な発達障害の発端者がいる1万3500超の家族(発端者1万3449例)を対象に、大規模なシーケンシング研究で障害の遺伝的原因を検討。標準化された表現型データを収集し、エクソームシーケンシングとマイクロアレイ解析を実施し、臨床チームが候補バリアントの検証、診断的解釈を実施した。重回帰分析で診断の確率に影響を及ぼす要因を評価した。 その結果、候補バリアント数の平均は、両親と子どもの3人1組当たりでは1.0、発端者1人当たりでは2.5だった。発端者の約41%で診断が付き、そのうち76%に病的な新規バリアントが見られた。このほか、発端者の22%には単一遺伝子性の発達障害と強く結び付いた遺伝子に意義不明のバリアントが見られた。両親と子どもの3人1組の場合が、診断の確率に最も大きな影響を及ぼした(オッズ比4.70、95%CI 4.16-5.31)。...