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PHPT高齢患者の副甲状腺摘出術、腎機能に影響を及ぼさず

2023年4月22日  Annals of Internal Medicine

原発性副甲状腺機能亢進症(PHPT)成人患者4万3697例(平均年齢66.8歳)を対象に、副甲状腺摘出術による腎機能への長期的な影響をtarget trial emulationを用いた観察研究で検討。生化学的検査でPHPTと新たに診断され、手術を実施した患者と実施しなかった患者の推定糸球体濾過量(eGFR)を経時的に比較した。主要評価項目は、治療前のeGFRが50%以上低下した患者の割合とした。 その結果、2928例(6.7%)のeGFRが50%以上低下した。eGFR低下の重み付け累積発現率は、手術群が5年時点で5.1%、10年時点で10.8%だったのに対し、非手術群では5.1%および12.0%だった。eGFR低下の調整後ハザード比に群間差は認められなかった(ハザード比0.98、95%CI 0.82-1.16)。60歳未満の患者では、手術と主要評価項目のハザード比低下に関連が見られたが(ハザード比0.75、同0.59-0.93)、60歳以上では明らかでなかった(ハザード比1.08、同0.87-1.34)。...