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坐骨神経痛に椎間板切除術が有効とする根拠は乏しい

2023年4月27日  British Medical Journal

坐骨神経痛に対する手術の有効性と安全性を、系統的レビューとメタ解析で検討した。腰椎椎間板ヘルニアに起因する坐骨神経痛がある患者を対象として手術と非外科的治療、硬膜外ステロイド注入、またはプラセボもしくは偽手術を比較した無作為化比較試験24件を対象とした。主要評価項目は下肢の疼痛と障害とした。追跡期間を即時(6週以下)、短期(6週超、3カ月以下)、中期(3カ月超、12カ月未満)、長期(12カ月時点)に分けて評価した。 対象試験のうち半数は、非外科的治療または硬膜外ステロイド注入と比較し椎間板切除術の有効性を検討していた(1711例)。確実性がきわめて低い、ないし低いエビデンスで、椎間板切除術が非外科的治療と比較して下肢痛を軽減することが認められた。効果量は、即時(平均差-12.1、95%CI -23.6--0.5)と短期(同-11.7、-18.6--4.7)では中程度で、中期では小さく(同-6.5、-11.0--2.1)。長期ではごくわずか(同-2.3、-4.5--0.2)だった。障害については、効果が小さいかごくわずか、あるいは全くなかった。有害事象のリスクは、椎間板切除術と非外科的治...