術後せん妄発生高齢者、認知能力低下が加速

Successful Aging after Elective Surgery研究に参加している地域在住高齢者（70歳超560例を対象に、術後せん妄の認知機能低下に対する長期的影響を追跡期間6年の前向き観察コホート研究で調査。入院中にせん妄を評価し、術前および術後の複数の時点で認知能力を検査した。一般認知能力（GCP：GCPの10点が1母標準偏差に相当）を用いて、認知能力の経時的変化を評価した。 その結果、練習効果と回復効果で調整した長期的な認知能力の低下速度は、1年に約－1.0 GCP（95％CI －1.1-－0.9）（1年に約0.10母標準偏差）だった。せん妄が発生した高齢者では、認知能力の低下が有意に加速し、－0.4 GCP（95％CI －0.1-－0.7）が追加されて1年に－1.4 GCP（1年に約0.14母標準偏差）の低下となった。...