心臓手術中の限外濾過、術後肺合併症を抑制せず

成人の心臓手術施行患者8026例を対象に、手術中の限外濾過の術後肺合併症抑制効果を後ろ向き解析で検討。限外濾過施行率は13％だった。主要評価項目は再挿管、長期人工呼吸、肺炎または胸水の複合とした。 交絡変数で調整したロジスティック回帰分析の結果、主要評価項目の発生率は限外濾過施行群の方が非施行群に比べ高く（12.1％ vs. 9.9％、P＝0.03）、オッズ比は1.25（95％CI 1.02-1.53、P＝0.03）と推定された。動脈血酸素分圧/吸入気酸素濃度比の中央値は限外濾過施行群373、非施行群368だった（調整後差5、95％CI －5.9-16、P＝0.37）。術中輸血のオッズ比は1.38（95％CI 1.19-1.60、P＜0.0001）、術後輸血では1.30（同1.14-1.49、P＝0.0001）と推定された。...