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良性疾患の子宮摘出、がん低リスク・閉経前なら卵巣は温存

2023年4月30日  Annals of Internal Medicine

デンマークで、1977-2017年に良性疾患に対する子宮摘出術を受けた20歳以上の女性を対象に、同時に両側卵管卵巣摘出術(BSO)を受けた場合と受けなかった場合の長期転帰を、全国規模のコホートデータを用いたtarget trial emulationで検討。主要評価項目は、2018年12月までの心血管疾患(CVD)による入院すべて、すべてのがんの発生、全死亡とした。 子宮摘出術を受けた女性14万2985例のうち、同時にBSOを受けた女性は2万2974例、受けなかった女性は12万11例だった。手術時に45歳未満でBSOを受けた女性は、受けなかった女性よりもCVDによる入院の10年累積リスクが高かった(リスク差1.19%ポイント)。BSOを受けた女性は、がんの10年累積リスクが45-54歳(同0.73%ポイント)、55-64歳(同1.92%ポイント)、65歳以上(同2.54%ポイント)で高かった。BSOを受けた女性は、すべての年齢層で10年死亡率が高かった。ただし統計学的に有意だったのは45-54歳のみだった(同0.79%ポイント)。...