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体表面積の小さい肝移植候補者、待機期間長く移植率低い

2023年5月13日  JAMA Surgery

成人死体肝移植ドナー4万1341例と移植待機リストに登録された候補者8万4201例を対象に、体格による移植の格差および潜在的な解決策を検討。決定分析モデルを作成し、事前に規定した体表面積(BSA)比の限界値(ドナーBSAをレシピエントBSAで割ったもの)を基にドナーと候補者をマッチさせた。候補者をBSA最小(1群)から最大(6群)まで6つのグループに分類した。 その結果、BSAが小さい2つのグループは女性が多かった[1群7100例(84.0%)、2群7922例(61.1%)]。グループが1つ上がるごとに待機期間が短縮し(1群234日 vs. 6群179日、P<0.001)、移植を受けた患者の割合が上昇した[1群3890例(46%) vs. 6群4932例(57%)、P<0.001]。現行の臓器分配システムacuity circle allocation modelでは、1群に分配された肝臓は37%、2群では7.4%それぞれ少なかった。BSA最小10%のドナーの肝臓を最小15%の候補者に分配すれば格差を解消でき、分割肝移植でも解消できると示唆された。...