オランザピン、化学療法施行患者の食欲と体重増加改善

局所進行または遠隔転移を有する未治療の胃がん、肝胆膵がん、肺がん患者計124例を対象に、化学療法関連の食欲不振に対する抗精神病薬オランザピンの有効性を無作為化二重盲検プラセボ対照試験で検討。112例（オランザピン58例、プラセボ54例）が解析可能だった。 その結果、オランザピン群の方がプラセボ群よりも5％超の体重増加［58例中35例（60％） vs. 54例中5例（9％）、P＜0.001］および視覚的アナログ尺度（VAS）とQOL質問票を用いた慢性疾患治療の機能評価-食欲不振/悪液質サブスケール（FAACT ACS）による評価で食欲改善が得られた患者の割合が高かった［VAS：58例中25例（43％） vs. 54例中7例（13％）、P＜0.001、FAACT ACSスコア37点以上：58例中13例（22％） vs. 54例中2例（4％）、P＝0.004］。オランザピン投与患者はQOLおよび栄養状態が良好で、化学療法の毒性が少なかった。オランザピンに起因する副作用は最小限だった。...