肥満女性への減量手術で乳がん発症リスク低下

肥満女性の乳がんリスクが減量手術で低下するかを検証。カナダ・オンタリオ州のデータベースから抽出した減量手術施行コホート（BMI 35以上＋併存疾患またはBMI 40以上）と減量手術非施行コホート（対照群）を後ろ向きマッチドコホート研究で比較した。対照群は、BMIにより4つのサブグループ（25未満、25-29、30-34、35以上）に分類した。解析対象者は計6万9260例（平均年齢45.1±10.9歳）だった。 その結果、減量手術から1年、2年、および5年のウォッシュアウト期間後の乳がん発症リスクは、いずれも対照群で有意に高かった（1年：ハザード比1.40、95％CI 1.18-1.67、2年：同1.31、1.12-1.53、5年：同1.38、1.21-1.58）。手術群と対照群サブグループのBMI 25未満群との比較では、ウォッシュアウト期間に関係なく乳がん発症リスクに有意差は認められなかった。高BMIカテゴリー（BMI 25以上）の肥満者では、対照群と比較して手術群で乳がん発症リスクは低かった。...