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うつ病の家族歴や遺伝的リスク、認知能力低下と関連

2023年5月29日  JAMA Psychiatry

4つのコホートの計5万7308人のデータを用いた横断的解析で、うつ病の家族性リスクと認知能力との関連を検討。家族性リスクは家族歴(1-2世代前)および多遺伝子リスクスコアで、認知能力は追跡時に神経認知検査で評価した。 その結果、若年コホート(TGS家族研究、ABCD研究、Add Health:対象者平均年齢12.0-37.8歳)では、うつ病の家族歴は主に記憶領域のパフォーマンス低下と関連し、部分的に教育的因子や社会経済的因子との関連が示唆された。高年コホート(英国バイオバンク:同64.0歳)では、教育や社会経済的影響はほとんどなく、処理速度、注意、実行機能との関連が認められ、これらの関連はうつ病のない参加者でも認められた。うつ病の家族性リスクと神経認知検査のパフォーマンスとの間の効果量は、TGS家族研究で最大だった[標準化平均差の最大値:▽TGS -0.55(95%CI -1.49-0.38)、▽ABCD -0.09(同 -0.15--0.03)、▽Add Health -0.16(同 -0.31--0.01)、▽英国バイオバンク -0.10(同 -0.13--0.06)]。多遺伝子リ...