乳がん死亡率推定に機械学習より回帰モデルが有用な可能性
2023年6月5日
British Medical Journal
英イングランドのQResearchプライマリケアデータベースや全国がん登録などのデータを統合する住民対象コホート研究で、乳がん関連死亡率の10年リスクを推定するモデルを開発し、モデル性能や臨床的有用性を検証。20歳以上の浸潤乳がん女性14万1765例のデータを解析した。2種類の回帰分析手法(Cox比例ハザード、競合リスク回帰)と2種類の機械学習手法(XGBoost、ニューラルネットワーク)で4つのモデルを構築し、内部検証と外部検証により評価した。 その結果、中央値4.16年の追跡期間中に、乳がん関連死2万1688例と他因死1万1454例が生じた。調整前の乳がん死亡率は、1万人年当たり295.79だった。Coxモデルの変量効果メタ解析によるHarrellのC統計量の統合推定値は0.858(95%CI 0.853-0.864、95%予測区間0.843-0.873)で、4つのモデルで最も高かった。決定曲線分析から、Cox比例ハザードモデルと競合リスク回帰モデルの方が、機械学習モデルよりも臨床的有用性が高い可能性が示された。...
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