内側側頭葉てんかんに関連する海馬の体細胞変異を特定

海馬の病的体細胞変異と内側側頭葉てんかん（MTLE）の関連を症例対照遺伝子解析で検討。側頭葉前方内側切除術を受けた薬剤抵抗性MTLE患者105例（女性50.5％、年齢中央値32歳）と、年齢、性別でマッチさせた神経学的定型発達対照者（脳バンクドナー）30例（同36.7％、37歳）から採取した組織標本を解析に使用した。 全ゲノムおよび遺伝子パネルシーケンス解析の結果、罹患していない側頭葉皮質に比べ、海馬に多く見られる新規の病的変異11個（変異アレル頻度0.3 vs. 1.92、P＝0.01）がMTLE患者群で検出されたが、対照群では検出されなかった。うち10個の変異は、Ras/Raf/分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ（MAPK）シグナル伝達を持続的に活性化すると予測される遺伝子PTPN11、SOS1、KRAS、BRAF、NF1の変異だった。...