1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 左冠動脈主幹部分岐部PCIの13.2%に虚血残存

左冠動脈主幹部分岐部PCIの13.2%に虚血残存

2023年6月12日  European Heart Journal

大規模3次医療センターで左冠動脈主幹部(LMT)分岐部に経皮的冠動脈形成術(PCI)を実施した患者を対象に、残存虚血の割合と予後への影響を検討。Murray lawに基づく定量的冠血流比(μQFR)がPCI後の左前下行枝(LAD)または左回旋枝(LCX)で0.80以下の場合を生理学的に有意な残存虚血と定義した。主要評価項目は、3年心血管死亡とした。 PCI後のμQFRが解析可能な1170例のうち、155例(13.2%)にLADまたはLCXの残存虚血が見られた。残存虚血のある患者は、ない患者と比較して、3年心血管死リスクが高かった(5.4%vs. 1.3%、調整後ハザード比3.20、95%CI 1.16-8.80)。PCI後のμQFRの連続値と臨床転帰のリスクとの間には、有意な逆相関が認められた(μQFR 0.1低下当たりの心血管死亡ハザード比1.27、95%CI 1.00-1.62)。...