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心房細動を伴う脳卒中、DOAC早期開始の効果

2023年6月15日  New England Journal of Medicine

急性虚血性脳卒中を発症した心房細動患者に対する直接経口抗凝固薬(DOAC)の早期開始の効果を、研究者主導型非盲検試験で検討(ELAN試験)。無作為化により参加者を早期抗凝固療法(軽症または中等症の脳卒中後48時間以内、重症脳卒中後6-7日目)と非早期抗凝固療法(軽症脳卒中後3-4日目、中等症脳卒中後6-7日目、重症脳卒中後12-14日目)に割り付けた。主要評価項目は、無作為化後30日以内の再発性虚血性脳卒中、全身性塞栓症、頭蓋外大出血、症候性頭蓋内出血、血管死亡の複合とした。 2013例(軽症37%、中等症40%、重症23%)中1006例を早期抗凝固療法、1007例を非早期抗凝固療法に割り付けた。30日までに、早期治療群の2.9%と非早期治療群の4.1%に主要評価項目の事象が発生した(リスク差-1.18、95%CI -2.84-0.47)。再発性虚血性脳卒中は、30日までに早期治療群の1.4%と非早期治療群の2.5%に発生し(オッズ比0.57、95%CI 0.29-1.07)、90日までにそれぞれ1.9%と3.1%に発生した(同0.60、0.33-1.06)。症候性頭蓋内出血は、30日...