HFpEF患者の骨格筋ミトコンドリア呼吸能に顕著な異常

60歳以上の駆出率が保たれた心不全（HFpEF）患者と年齢でマッチさせた健常者の計72例（女性69％、平均年齢69.6歳）から採取した外側広筋の筋線維束検体を用いて、骨格筋ミトコンドリア機能と運動能力の関連を横断研究で検討した。 高解像度呼吸測定の結果、骨格筋ミトコンドリア機能の評価項目（呼吸最大能力、複合体IおよびIIに関連する呼吸）はいずれも、HFpEF患者群の方が健常群に比べ著しく低く、年齢、性別、BMIで調整後も同様だった。呼吸最大能力は運動時最大酸素消費量（R＝0.69、P＜0.001）、6分間歩行距離（R＝0.70、P＜0.001）、Short Physical Performance Batteryスコア（R＝0.46、P＜0.001）と強い有意な相関を示した。...