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PRS層別化がんスクリーニングの有用性

2023年6月22日  The Lancet Oncology

多遺伝子リスクスコア(PRS)で層別化した高リスク群で実施するがんスクリーニングの害と便益をモデリング解析で検討。英国National Cancer Registration Datasetを用いて、8種類のがん(乳、前立腺、大腸、膵、卵巣、腎、肺、精巣)の現在、未来、および最適化PRSのROC曲線下面積を推定し、がん特異的生存率に対するスクリーニングの効果をモデル化した。 その結果、PRSで層別化した高リスク群(上位20%)で検出されるがん症例の全症例に対する割合は、乳がんの37%、前立腺がんの46%、大腸がんの34%、膵がんの29%、卵巣がんの26%、腎がんの22%、肺がんの26%、精巣がんの47%だった。乳がんは40-49歳、大腸がんは50-59歳、前立腺がんは60-69歳のPRS高リスク群スクリーニングでは、1年間で回避できる推定死亡数はそれぞれ最大102例、188例、158例と推定された。PRSで層別化せず、乳がんは48-49歳、大腸がんは58-59歳、前立腺がんは68-69歳の集団全体スクリーニングでは、回避できる死亡数はそれぞれ最大80例、155例、95例だった。...