COVID-DC患者は炎症マーカーTSPO V Tが上昇
2023年6月24日
JAMA Psychiatry
カナダの三次医療精神科病院で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)疾患後の抑うつ・認知症状遷延(COVID-DC)患者20例(平均32.7歳、女性60%)を対象に、炎症性変化マーカーであるトランスロケーター蛋白総分布容積(TSPO VT)を症例対照研究で検討した。脳の所定領域(背側被殻、腹側線条体、前頭前野、前帯状皮質、海馬)のTSPO VTを健常対照20例(平均33.3歳、女性55%)と比較した。 その結果、対象領域のTSPO VTは、COVID-DC患者の方が健常対照者よりも大きかった(平均差1.51、95%CI 0.04-2.98)。差が顕著だったのは、腹側線条体(同1.97、0.36-3.58)と背側被殻(同1.70、0.34-3.06)だった。指叩き検査による運動速度は背側被蓋TSPO VTと負の相関があり(r=-0.53、95%CI -0.79--0.09)、COVID-DC患者のうち最低速度だった10例は健常者よりも背側被蓋TSPO VTが2.3高かった(95%CI 0.92-3.68)。...
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