アルツハイマー病の誤認と妄想に関連みられず

Alzheimer’s Disease Neuroimaging Initiative（ADNI）登録者でベースラインまたはフォローアップ時にアルツハイマー病（AD）と診断された728例（平均年齢74.8歳、女性43.5％）を対象に、ADの妄想が誤認と関連するか、高い誤認率と妄想の存在が同じ脳領域の脳体積減少と関連するかを横断研究で検討した。 その結果、ベースラインに妄想があった42例は対照549例に比べて、13項目AD評価尺度-認知機能下位尺度（ADAS-Cog 13）の誤認率が高かった［スコア中央値3（四分位範囲1-6） vs. 2（0-4）、U＝9398.5、P＝0.04］。交絡変数を含めた2値ロジスティック回帰モデルで、誤認は妄想の存在と関連しなかった。ADAS-Cog 13誤認スコアは、左海馬体積（オッズ比0.91、95％CI 0.88-0.94、P＜0.001）、右海馬体積（同0.94、0.92-0.97、P＜0.001）、左嗅内皮質体積（同0.94、0.91-0.97、P＜0.001）、左海馬傍回体積（同0.93、0.91-0.96、P＜0.001）および左紡錘状回体積（...