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がん治療関連心機能障害の予測に心筋細胞cfDNAが有用

2023年6月30日  専門誌ピックアップ

がん治療関連心機能障害(CTRCD)の予測バイオマーカーとして循環血中心筋細胞セルフリーDNA(cfDNA)が有用かどうか、アントラサイクリン系薬およびERBB2(HER2)分子標的薬による治療を受けているERBB2陽性乳がん患者80例の前向きコホートを対象に検討。主要転帰は1年時点でのCTRCDとした。 その結果、解析対象とした71例(中央値50歳)の全例がdose-denseドキソルビシン療法を、48例が乳房放射線療法を受け、10例(14%)がCTRCDを発症した。アントラサイクリン系薬による治療後時点の心筋細胞cfDNA値は、その後CTRCDを発症した患者(中央値30.5コピー/mL)の方が、発症しなかった患者(同7コピー/mL)より高かった(P=0.004)。アントラサイクリン系薬による化学療法完了後の心筋細胞cfDNA高値は、CTRCDリスクに関連していた(1コピー/mL上昇当たりのハザード比1.02、95%CI 1.00-1.03、P=0.046)。...