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うつ病と神経症的傾向の遺伝には育成環境も影響

2023年7月3日  JAMA Psychiatry

英国バイオバンクの核家族データなどを用いて、遺伝的育成(genetic nurture、親の遺伝子型が児の経験する環境への影響を介して伝わる効果)と、うつ病および神経症的傾向との関連を多遺伝子スコア(PGS)によるモデル化で検討。独立した核家族2万905世帯の子ども3万8702例(登録時の平均年齢55.5歳、女性58%)を対象に広範なうつ病の表現型を評価し、親と児の9つの形質のPGSを一緒にモデル化した。 その結果、親のうつ病PGSの、児の神経症的傾向に対する推定の回帰係数(β=0.04、SE=0.02、P=6.63×10 -3)は、子のうつ病PGSの回帰係数の約3分の2(66%)と推定された(同0.06、0.01、P=6.13×10 -11)。親の大麻使用障害のPGSと児のうつ病との関連の証拠も確認され(同0.08、0.03、P=0.02)、児の大麻使用障害のPGSと児自身のうつ病の状況の関連の2倍と推定された(同0.04、0.02、P=0.07)。...