1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 妊娠高血圧腎症の危険因子を全ゲノム関連解析で特定

妊娠高血圧腎症の危険因子を全ゲノム関連解析で特定

2023年7月4日  専門誌ピックアップ

フィンランドの大規模ゲノムコホートなどのデータを用いて、妊娠高血圧腎症や妊娠高血圧症候群に関連する遺伝的危険因子を全ゲノム関連解析(GWAS)で検討。妊娠高血圧腎症と、妊娠高血圧腎症またはその他の妊娠中母体の高血圧症(妊娠高血圧症候群)の2つの表現型について、遺伝子変異と臨床危険因子のGWASを実施した。 その結果、妊娠高血圧腎症1万6743例と、妊娠高血圧症候群1万5200例のデータを抽出・解析し、19の重要なゲノムワイド関連を発見し、そのうち13が新規のものだった。新規に発見した遺伝子座の7つには、以前に血圧形質に関連付けられた遺伝子(NPPA、NPR3、PLCE1、TNS2、FURIN、RGL3、PREX1)があり、2つの表現型の血圧形質との遺伝子型相関が示された。胎盤の発生(PGR、TRPC6、ACTN4、PZP)、子宮らせん動脈のリモデリング(NPPA、NPPB、NPR3、ACTN4)、腎機能(PLCE1、TNS2、ACTN4、TRPC6)、妊娠中血清のタンパク質恒常性の維持(PZP)に関与する遺伝子に近接して、新たなリスク遺伝子座が特定された。...