利尿薬の併用関係なくHFpEFのエンパグリフロジンに効果

EMPEROR-Preserved試験の参加者で、ベースラインでの利尿薬使用データが得られた駆出率保持心不全（HFpEF）患者5815例を対象に、利尿薬による基礎治療へのエンパグリフロジン併用の安全性および有効性を事後解析でプラセボ併用と比較。被験者を利尿薬なし、用量40mg未満、40mg、40mg超の4つのサブグループに分類した。主要評価項目は、初回心不全入院または心血管死、およびその複合とした。 その結果、プラセボ群では、利尿薬の用量が多かった患者の転帰は悪化した。エンパグリフロジンは、利尿薬治療の有無に関係なく、心不全入院または心血管死のリスクを低下させ［ハザード比：利尿薬使用群0.81（95％CI 0.70-0.93） vs. 利尿薬非使用群0.72（同0.48-1.06）、交互作用P＝0.58］、この結果はサブグループでも一貫していた。エンパグリフロジンは、利尿薬用量漸増の可能性低下（ハザード比0.74、95％CI 0.65-0.84）、用量漸減の可能性上昇（同1.15、1.02-1.30）と関連した。...