低用量アトロピン点眼薬の小児近視抑制効果

3-16歳の近視の小児576例を対象に、0.01％または0.02％の低用量アトロピン点眼薬（1日1回、36カ月間投与）の近視進行抑制効果および安全性を第III相二重盲検プラセボ対照無作為化試験で検討。試験治療を受けた573例を安全性解析対象とし、無作為化時に6-10歳の489例（修正intention-to-treat集団）を有効性解析対象とした。 その結果、0.01％アトロピンはプラセボに比べて、36カ月時の奏効率（3年間の近視進行が0.50D未満の眼の割合）が有意に高く（オッズ比4.54、95％CI 1.15-17.97、P＝0.03）、平均等価球面屈折度数（SER）進行（最小2乗平均差0.24D、95％CI 0.11-0.37、P＜0.001）および眼軸伸長（同－0.13mm、－0.19-－0.07、P＜0.001）を抑制した。0.02％アトロピンはプラセボに比べて、36カ月時の奏効率の有意な上昇は見られず（オッズ比1.77、95％CI 0.50-6.26、P＝0.37）、平均SER進行を抑制しなかったが（最小2乗平均差0.10D、95％CI －0.02-0.22、P＝0.10）...