下顎骨放射線性骨壊死のALTFL救済皮弁術、長期転帰良好

下顎骨の放射線性骨壊死（ORN）患者43例（平均年齢66.1歳、男性55.8％）を対象に、前外側大腿筋膜（ALTFL）救済皮弁術（rescue flap）の長期転帰を後ろ向き医療記録レビューで検討。52件の下顎骨ORN を解析対象とした。46件で術前のNotani病期分類が判明し、ステージIが23.9％、IIが45.7％、IIIが30.4％だった。 その結果、ORN進行阻止の成功率は96.2％で、その後2件（3.8％）で血管柄付き遊離皮弁での再建術を要した。重大な合併症発生率は1.9％だった。Notani病期分類のステージI群に比べIII群で臨床的（ハザード比0.866、95％CI 0.054-13.853）および放射線学的（同0.959、0.059-15.474）増悪リスクに有意差は見られず、Notani病期分類群間で臨床的および放射線学的progression-free intervalに統計的有意差は見られなかった（log-rank検定によるP＝0.43、P＝0.43）。ORN進行阻止の成功率は1年時96.9％、3年時94.6％、5年時93.1％だった。平均入院期間は2.7日だっ...