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1990年代以降、早期浸潤性乳がんの予後が大幅に改善

2023年7月21日  British Medical Journal

英イングランドの早期浸潤性乳がん(病変が乳房のみ、または腋窩リンパ節陽性で他の転移認めず)女性患者51万2447例を対象に、1993-2015年の期間別で乳がんの死亡率と死亡リスクを住民対象観察コホート研究で検討。National Cancer Registration and Analysis Service(NCRAS)に登録されたデータを利用した。 その結果、1993-99年、2000-04年、2005-09年、2010-15年の各暦期間内に診断を受けた患者の乳がんによる年間粗死亡率は、診断後5年間が最も高く、その後、低下した。乳がんの5年粗死亡リスクは、1993-99年に診断を受けた女性が14.4%(95%CI 14.2-14.6)、2010-15年が4.9%(同4.8-5.0)だった。乳がんの調整後年間死亡率も、ほぼ全ての患者群で暦年の増加とともに低下し、エストロゲン受容体(ER)陽性で約3分の1、ER陰性で約2分の1となった。2010-15年に診断を受けた患者の乳がん累積5年死亡リスクは特性の違いによって大幅に異なり、患者の62.8%では3%未満だったが、4.6%では20%...