僧帽弁閉鎖不全症の小開胸手術、1年後の転帰は良好

英国の3次医療機関10施設で、変性性僧帽弁閉鎖不全症の成人患者を対象に、胸腔鏡下小開胸での僧帽弁修復術の安全性と有効性を実用的多施設共同優越性無作為化比較試験で検討。330例（平均67歳、女性30％）を小開胸群（166例）と胸骨正中切開群（164例）に1対1の比率で割り付けた。主要評価項目は、SF-36（36-Item Short Form Health Survey）で評価した試験開始時から術後12週時点までの身体機能と関連する日常活動への復帰とした。 その結果、12週時点でSF-36身体機能Tスコアの変化量の平均群間差は0.68（95％CI －1.89-3.26）で小開胸群は優越性を示さなかった。弁修復率は両群とも同程度だった（約96％）。1年時点では、心エコー評価による僧帽弁逆流の重症度は、参加者の92％が逆流なしまたは軽度で両群間に差はなかった。1年時点で小開胸群の5.4％と胸骨正中切開群の6.1％に複合安全性転帰が生じた。...