人工肩関節置換術、10.4件/年を下回ると再置換リスク上昇

人工肩関節置換術を受けた18歳以上の成人患者を対象に、外科医の人工肩関節置換術経験数と術後の患者転帰との関連を住民対象前向きコホート研究で検討。National Joint Registry（NJR）とHospital Episode Statistics（HES）のデータを利用し、コンサルタント外科医638人が施行した人工肩関節置換術3万9281件を組み入れた。主要評価項目は再置換術とした。 その結果、外科医の年間経験数最小閾値は10.4件で、この閾値を下回ると再置換術リスクは有意に上昇し、リスクが最も低い外科医の2倍となった（ハザード比1.94、95％CI 1.27-2.97）。また、外科医の年間平均経験数が多いほど、再置換術リスクが有意に低下、重篤な有害事象発現率が低下、入院期間が短縮した。閾値は認められなかった。外科医の経験数の年次変動は、いずれの評価項目とも関連がなかった。...