1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 若年成人の緩徐なeGFR低下でも有害転帰率は上昇

若年成人の緩徐なeGFR低下でも有害転帰率は上昇

2023年8月12日  British Medical Journal

カナダ・オンタリオ州で、若年成人に対する腎機能の緩徐な低下と有害転帰との関連性を母集団ベースの後ろ向きコホート研究で検討した。腎疾患歴がない成人住民870万3871例(平均41.3歳、追跡期間中央値9.2年)の推算糸球体濾過量(eGFR)を年齢群で層別化(18-39、40-49、50-65歳)し、複合有害転帰(全死因死亡率、心血管イベント、腎不全)のハザード比を評価した。 その結果、年齢別のeGFR値の緩徐な低下が認められたのは、18-39歳群が18.0%、40-49歳群が18.8%、50-65歳群が17.0%だった。年齢別の基準値で比較した有害転帰は、18-39歳群のハザード比と発現率が常に高齢群よりも高かった。緩徐な減少(eGFR 70-80 mL/分/1.73m 2 )の場合、18-39歳群のハザード比は1.42(95%CI 1.35-1.49)、1000人年当たり4.39人、40-49歳群は1.13(同1.10-1.16)、1000人年当たり9.61人、50-65歳群は1.08(同1.07-1.09)、1000人年当たり23.4人だった。...