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肺ムコール症の診断に好中球減少および画像所見が有用

2023年9月3日  Chest

フランスの教育病院6施設で、肺ムコール症(PM)の臨床像と診断ツールの寄与度、患者の基礎疾患の影響を解明するために、2008年から2019年までの全PM症例114例を後ろ向きに検討した。 その結果、症例の40%が播種性PMで、主な基礎疾患は造血器腫瘍(49%)、同種造血幹細胞移植(21%)、臓器移植(17%)だった。血清qPCRでは53例中42例(79%)が陽性を示し、気管支肺胞洗浄(BAL)では96例中46例(50%)が陽性を示した。経胸壁肺生検は、BALで診断がつかない患者11例中8例(73%)の診断に寄与した。好中球減少を呈する患者は、リング状陰影(RHS)などの血管侵襲所見や播種性PMの頻度が高かった(P<0.05)。血清qPCRは好中球減少を示す患者で寄与度が高く(91% vs. 62%、P=0.02)、BALは好中球減少を示さない患者で寄与度が高かった(69% vs. 41%、P=0.02)。...