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ASD患者の顔認識能力、倒立効果の影響は少ない

2023年9月4日  JAMA Psychiatry

顔の倒立効果によって測定した自閉症スペクトラム症(ASD)患者の顔認識能力を系統的レビューとメタ解析で検討。MEDLINE、Embase、Web of ScienceおよびPubMedの検索により特定した文献38件(被験者計:ASD患者899例および定型発達者865例)から得られた122の効果量をメタ解析の対象とした。 その結果、全体で、ASD患者は定型発達者に比べて、正立顔と上下を反転させた倒立顔の顔認識能力の差が小さかった[Hedgesのg=-0.41、標準誤差(SE)=0.11、95%確信区間(CrI)-0.63--0.18]。ただし、効果量に高い異質性が見られたため、調整変数分析を用いて検討した。ASD患者に認められた顔の倒立効果の減少は、人物認識と比較して感情認識で(b=0.46、SE=0.26、95%CrI-0.08-0.95)、および電気生理学的指標と比較して行動指標で(b=0.23、SE=0.24、95%CrI-0.25-0.70)より顕著だった。...