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LSM値の動態変化で慢性肝疾患の予後予測が可能

2023年9月5日  専門誌ピックアップ

慢性肝疾患患者を対象に、肝硬度測定(LSM)値の動態による予後予測能を後ろ向きコホート研究で検討。180日以上の間隔でLSMを2回以上実施した患者を組み入れた。ベースライン(BL)の値で、非進行性慢性肝疾患(nonACLD:BL-LSM<10kPa)、代償性ACLD(cACLD:BL-LSM≧10kPa)、非代償性ACLD(dACLD)に層別化した。 その結果、患者2508例から信頼性が高いLSM値8561件(3件/人)が得られた。65.7%がnonACLD、30.2%がcACLD、4.1%がdACLDだった。追跡調査期間中央値71カ月時点で、nonACLD患者の0.4%およびcACLD患者の10.9%が肝代償不全となった。cACLD患者では、LSM値が20%上昇すると、肝代償不全(ハザード比1.58、95%CI 1.41-1.79、P<0.001)および肝関連死(同1.45、1.28-1.68、P<0.001)のリスクが約50%上昇した。LSM値の動態による肝代償不全の予測精度は高く(AUROC:0.933)、FIB-4(0.873)、MELDスコア(0.835)、一時点のLSM(B...