1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 急性心筋梗塞への早期ECLS導入で死亡率は低下せず

急性心筋梗塞への早期ECLS導入で死亡率は低下せず

2023年9月11日  New England Journal of Medicine

急性心筋梗塞で心原性ショックを来して早期の血行再建が計画された患者417例を対象に、早期に体外生命維持装置(ECLS)を実施した場合の有効性と安全性を多施設共同試験で検討。患者を早期ECLS+通常の内科的治療(ECLS群)または通常の内科的治療のみ(対照群)に無作為化割り付けした。主要評価項目は、30日時点での全死因死亡率とした。 その結果、30日時点の全死因死亡率はECLS群が47.8%、対照群が49.0%だった(相対リスク0.98、95%CI 0.80-1.19、P=0.81)。人工呼吸管理の持続期間の中央値は、ECLS群が7日間、対照群が5日間だった(差の中央値1日、95%CI 0-2)。安全性評価項目の中等度または重度の出血がECLS群の23.4%、対照群の9.6%に(相対リスク2.44、95%CI 1.50-3.95)、インターベンションまたは外科療法を必要とする末梢血管合併症が、それぞれ11.0%と3.8%に生じた(同2.86、1.31-6.25)。...