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鉄欠乏伴う心不全、FCM追加投与の有効性

2023年9月15日  New England Journal of Medicine

鉄欠乏を合併した左室駆出率40%以下の心不全(HFrEF)患者3065例を対象に、心不全の標準的な治療にカルボキシマルトース第二鉄(FCM)を追加した効果を二重盲検無作為化試験で検討。無作為化後12カ月以内の死亡、心不全による入院、ベースラインから6カ月後までの6分間歩行距離の変化量を階層的複合主要評価項目とした。投与は6カ月ごとに行った。有意水準は0.01とした。 その結果、12カ月時点の死亡率はFCM群が8.6%、プラセボ群が10.3%だった。12カ月時点の心不全による入院は、それぞれ297件および332件だった。6分間歩行距離のベースラインから6カ月後までの平均変化量は、それぞれ8mおよび4mだった(ウィルコクソン・マン・ホイットニー検定P=0.02、unmatched win ratio 1.10、99%CI 0.99-1.23)。有害事象プロファイルは大半の患者で許容範囲内であり、FCMは安全と考えられた。重篤な有害事象発現率は両群で同程度だった(27.0% vs. 26.2%)。...