多枝病変伴うSTEMI、即時PCIが段階的PCIに非劣性

多枝病変があるST上昇型心筋梗塞（STEMI）患者を対象に、非責任病変の完全血行再建の実施時期を国際共同非盲検無作為化非劣性試験で検討（MULTISTARS AMI試験）。患者を即時に多枝経皮的冠動脈形成術（PCI）を実施するグループ（即時群、418例）と、責任病変に対するPCI実施後19-45日以内に非責任病変に対する段階的な多枝PCIを実施するグループ（段階群、422例）に割り付けた。主要評価項目は、無作為化後1年時点の全死因死亡、非致命的心筋梗塞、脳卒中、虚血による予定外の血行再建、心不全による入院の複合とした。 即時群の8.5％と段階群の16.3％に、主要評価項目の事象が発生した（リスク比、0.52、95％CI 0.38-0.72、非劣性P＜0.001、優越性P＜0.001）。即時群では104例、段階群では145例に重篤な有害事象が発現した。...