成人の胸腺摘出、全死亡率とがんリスクが上昇

胸腺摘出術を受けた成人患者の死亡、がん、自己免疫疾患のリスクを、同様の心臓胸部手術を受けて胸腺摘出術を受けなかった対照と比較して検討した。 胸腺摘出術を受けた患者のうち対照とマッチした1146例を主要コホートに組み入れた。術後5年の時点で、全死因死亡率は胸腺摘出術群の方が対照群よりも高く（8.1％ vs. 2.8％、相対リスク2.9、95％CI 1.7-4.8）、がんのリスクも高かった（7.4％ vs. 3.7％、相対リスク2.0、95％CI 1.3-3.2）。自己免疫疾患のリスクは、主要コホート全体では大きな差はなかったが（相対リスク1.1、95％CI 0.8-1.4）、術前に感染症、がん、自己免疫疾患があった患者を解析から除外すると差が認められた（12.3％ vs. 7.9％、相対リスク1.5、95％CI 1.02-2.2）。...