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スパイロメトリー正常でも有症状だと呼吸器悪化が多い

2023年9月22日  Journal of the American Medical Association

タバコ喫煙歴がありスパイロメトリーで肺機能が保たれている(TEPS)有症状者を対象に、その自然史を多施設共同研究で検討(SPIROMICS I、II試験)。主要評価項目は、肺機能[1秒量(FEV 1 )で測定]低下の加速とし、症候性TEPS(COPD Assessment Testのスコア10点以上)と無症候性TEPS(同スコア10点未満)で比較した。 参加者1397例のうち226例が症候性TEPS(平均年齢60.1歳、女性59%)、269例が無症候性TEPS(同63.1歳、50%)だった。追跡期間中央値5.76年でのFEV 1 の低下は、症候性TEPS群が-31.3mL/年、無症候性TEPS群が-38.8mL/年だった(群間差-7.5mL/年、95%CI -16.6-1.6mL/年)。COPDの累積罹患率は、症候性TEPS群が33.0%、無症候性TEPS群が31.6%だった(ハザード比1.05、95%CI 0.76-1.46)。症候性TEPS群の方が、無症候性TEPS群よりも呼吸器増悪が有意に多かった(1人年当たりの増悪0.23 vs. 0.08、率比2.38、95%CI 1.71-...