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長期低線量被ばく、がん死亡リスクに関連あり-INWORKS最新情報

2023年9月25日  British Medical Journal

仏、英、米の原子力施設労働者30万9932例を対象に、低線量、低線量率の電離放射線長期被ばくによるがんリスクへの影響を原子力施設労働者国際共同研究(INWORKS:大規模コホート研究)で検討。外部被ばくに関する個々のモニタリングデータがある労働者を組み入れた。主要評価項目は、放射線線量1グレイ(Gy)当たりのがん死亡に関する過剰相対率(推定値)とした。 その結果、死亡10万3553例のうち、固形がんによる死亡は2万8089例だった。固形がん推定死亡率はラグタイム10年で、累積線量1Gyあたり52%上昇した。解析を累積線量0-100mGyに限定すると、推定された関連性は約2倍となった。職業性外部被曝線量がさらに正確に記録されるようになった近年に雇用された労働者に限定しても、同様の結果だった。肺がんおよび胸膜がんによる死亡を除外しても関連性への影響はわずかであり、喫煙やアスベストへの職業曝露は大きな交絡因子にならないと考えられた。...