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アントラサイクリン系薬の心毒性をスタチンが軽減か、リンパ腫患者で検討

2023年9月27日  Journal of the American Medical Association

アントラサイクリン系薬剤による化学療法を受けるリンパ腫患者300例(平均年齢50歳、女性47%)を対象に、アトルバスタチンの心機能障害予防効果を二重盲検無作為化試験で検討(STOP-CA試験)。参加者をアトルバスタチン群(40mg/日)とプラセボ群に割り付け、12カ月間投与した。主要評価項目は、12カ月間で左室駆出率(LVEF)の絶対値が化学療法前から10%以上低下し、最終的な値が55%未満となった参加者の割合とした。 コホート全体の試験開始時の平均LVEFは63%で、追跡調査でのLVEFは58%だった。主要評価項目の発生割合はアトルバスタチン群が9%、プラセボ群が22%だった(P=0.002)。主要評価項目発生のオッズは、プラセボ群がアトルバスタチン群の約3倍だった(オッズ比2.9、95%CI 1.4-6.4)。重篤な関連有害事象の件数は少なく、両群で同程度であった。...