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ERBB2陽性転移乳がん、抗HER2療法のみでOSに差なし

2023年10月1日  JAMA Oncology

欧州の57施設で実施された多施設共同非盲検第II相無作為化比較試験の副次的解析で、ERBB2(HER2)陽性転移乳がんの1次治療として、化学療法を含まないペルツズマブ+トラスツズマブ療法の実施可能性を検討。患者は、1次治療としてペルツズマブ+トラスツズマブ療法と化学療法を併用しない群(A群)と併用する群(B群)に無作為化割り付けされ、いずれの群も進行した時点で2次治療としてトラスツズマブ エムタンシンを投与された。主要評価項目は、治療群ごとの24カ月時点の全生存率(OS)、1次治療の無増悪生存期間(PFS)、2次治療のPFS、患者報告によるQOLとした。 その結果、解析対象とした210例(中央値58歳)で、24カ月時点のOSはA群が79.0%、B群が78.1%だった。1次治療のPFS中央値は、A群が8.4カ月、B群が23.3カ月だった。有害事象はA群の方が低頻度で、QOLはA群では試験開始時からわずかに改善し、B群では変化がなかった。...