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コロナ軽~中等症に吸入ステロイドの有効性認められず

2023年10月18日  New England Journal of Medicine

米国の軽症ないし中等症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)外来患者1407例に対する吸入ステロイドの効果を分散型二重盲検無作為化比較プラットフォーム試験で検討した。登録前7日以内に急性感染症状が2つ以上認められた非入院成人(30歳以上)を、フルチカゾンフランカルボン酸エステル(200μg)を1日1回14日間吸入投与する群と、プラセボを投与する群に無作為に割り付け、持続的回復までの期間(3日連続で症状がない場合の3日目)を評価した。 その結果、フルチカゾンフランカルボン酸エステルを使用しても、回復までの期間はプラセボよりも短縮しなかった(ハザード比1.01、95%CI 0.91-1.12、有益性の事後確率0.56)。フルチカゾンフランカルボン酸エステル群の24例(3.7%)とプラセボ群の13例(2.1%)が緊急治療、救急外来受診、入院のいずれかを要した(ハザード比1.9、95%CI 0.8-3.5)。入院は各群3例で死亡例はなかった。有害事象は両群ともまれだった。...