ICU患者への厳格な血糖管理で転帰改善得られず

早期静脈栄養を行わない集中治療室（ICU）入室患者9230例に対する厳格な血糖コントロールの有効性を無作為化試験で評価した。ICU入室時に、患者を寛容な血糖コントロール群（血糖値が215mg/dLを超える場合のみインスリン開始）と、厳格な血糖コントロール群（LOGICインスリンアルゴリズムを使用して血糖値を80-110mg/dLに目標設定）に割り付けた。静脈栄養は両群とも1週間中止し、ICUで治療を要した期間を主要転帰とした。 その結果、朝の血糖値は、寛容なコントロール群が中央値140mg/dL、厳格なコントロール群が同107mg/dLだった。重度の低血糖は寛容なコントロール群31例（0.7％）、厳格なコントロール群47例（1.0％）に認められた。ICUで治療を要した期間は両群とも同程度だった（厳格なコントロールで早期退院が可能になるハザード比1.00、95％CI 0.96-1.04、P＝0.94）。90日後死亡率も同様だった（寛容なコントロール群10.1％、厳格なコントロール群10.5％、P＝0.51）。...