1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 抗コリン負荷が増大すると心血管イベントのリスクが上昇

抗コリン負荷が増大すると心血管イベントのリスクが上昇

2023年10月22日  British Medical Journal

台湾で、急性心血管事象発症のため入院した65歳以上の成人24万8579例(平均年齢78.4歳、男性53.4%)を対象に、抗コリン負荷の増大が急性心血管事象の発生に及ぼす影響を国民健康保険研究データベースを用いた症例-症例-時間対照研究(症例クロスオーバーデザインと将来の症例から成る対照クロスオーバーデザインを組み込む研究)で検討した。Anticholinergic Cognitive Burden Scaleをもとに参加者の抗コリン負荷を計算して0点、1-2点、3点以上に分類し、ハザード期間(心血管事象発生前-1--30日)と無作為抽出した30日間の参照期間(発生前-61--180日)で比較した。 処方の多かった抗コリン薬は、抗ヒスタミン薬(68.9%)、消化管鎮痙薬(40.9%)、利尿薬(33.8%)だった。2つの期間で抗コリン負荷が異なる患者では、ハザード期間の抗コリン負荷が参照期間よりも大きい患者の方が多かった。抗コリン負荷1-2点と0点の比較でのオッズ比は、症例クロスオーバー解析では1.86(95%CI 1.83-1.90)、対照クロスオーバー解析では1.35(1.33-1.3...