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急性脳卒中に病院到着前のRICで機能転帰改善せず

2023年10月31日  Journal of the American Medical Association

デンマークで、急性脳卒中患者を対象に、遠隔虚血コンディショニング(RIC)を病院到着前に開始し病院内で継続した場合の機能的転帰に対する効果を無作為化試験で検討(RESIST試験)。患者をRIC群(カフ圧200mmHg以下)と偽処置群(偽カフ圧20mmHg)に割り付けた。膨張性カフを用いて一側の上肢に5分膨張/5分収縮を5サイクル、救急車内で開始して病院内で少なくとも1回、一部の患者ではその後1日2回7日間繰り返した。主要評価項目は機能的転帰の改善とし、最終診断が虚血性脳卒中または出血性脳卒中の集団で90日時点の修正Rankin尺度(mRS)スコアの変化として測定した。 その結果、対象集団は902例(虚血性脳卒中82%、脳内出血18%)で、RIC群436例、偽処置群466例だった。90日時点のmRSスコア中央値はRIC群2、偽処置群1だった。RICに90日時点の機能的転帰の改善との有意な関連は認められなかった(オッズ比0.95、95%CI 0.75-1.20、P=0.67、mRSスコア中央値の絶対差-1、-1.7--0.25)。無作為化した全例で、重篤な有害事象の発現数に有意差は見られな...