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外傷大出血に早期高用量クリオプレシピテートで生存率改善せず

2023年11月8日  Journal of the American Medical Association

英国と米国の外傷センター26施設で、外傷後出血に対して高用量のクリオプレシピテートを早期投与することによって生存率が改善するかどうかを介入無作為化非盲検並行群間比較対照試験で検討(CRYOSTAT-2試験)。重大出血プロトコールに沿った標準治療を実施する群(805例)と、標準治療に加えて3プールのクリオプレシピテート(フィブリノーゲン6g相当)を投与する群(799例)に1対1の比率で割り付けた。主要評価項目は、intention-to-treat(ITT)集団の28日時点での全死因死亡率とした。 主解析の対象とした1531例は中央値39歳、男性79%、外傷重症度スコアの中央値29、36%が穿通性外傷を有し、33%が病院到着時に収縮期血圧が90mmHg未満だった。ITT集団の28日全死因死亡率は、標準治療群が26.1%、クリオプレシピテート群が25.3%だった(オッズ比0.96、95%CI 0.75-1.23、P=0.74)。標準治療群とクリオプレシピテート群の間で、安全性転帰や血栓性事象の発生率に差はなかった(12.9% vs. 12.7%)。...