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HIV陽性結核性髄膜炎、デキサメタゾン補助的投与の有益性

2023年11月11日  New England Journal of Medicine

HIV陽性の結核性髄膜炎患者520例(年齢中央値36歳)を対象に、12カ月間の抗結核化学療法へのデキサメタゾン補助的投与(6-8週間の漸減投与)の有効性および安全性を無作為化プラセボ対照試験で検討した(ACT HIV試験)。被験者520例中255例(49.0%)は抗レトロウイルス療法歴がなく、ベースラインデータのある484例中251例(51.9%)はCD4細胞数が50個/mm3以下だった。 その結果、主要評価項目に規定した12カ月時全死因死亡率はデキサメタゾン群44.1%、プラセボ群49.0%だった(ハザード比0.85、95%CI 0.66-1.10、P=0.22)。デキサメタゾンの明確な便益を得たサブグループはなかった。6カ月時の免疫再構築症候群発生などの副次的評価項目発生率は両群同等だった。重篤な有害事象発生率は、デキサメタゾン群73.0%、プラセボ群75.5%と同等だった(P=0.52)。...