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関節形成術の感染症予防、バンコマイシン追加の効果なし

2023年11月13日  New England Journal of Medicine

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)非保菌の関節形成術施行患者4113例(膝関節形成術2233例、股関節形成術1850例、肩関節形成術30例)を対象に、手術部位感染症予防を目的としたセファゾリン予防投与へのバンコマイシン上乗せの有効性および安全性を多施設二重盲検無作為化比較試験で検討した。 修正intention-to-treat解析の結果、主要評価項目に規定した術後90日以内の手術部位感染症発生率はバンコマイシン群4.5%、プラセボ群3.5%(相対リスク1.28、95%CI 0.94-1.73、P=0.11)、膝関節形成術施行患者ではそれぞれ5.7%、3.7%(同1.52、1.04-2.23)、股関節形成術施行患者では3.0%、3.1%だった(同0.98、0.59-1.63)。有害事象発生率はバンコマイシン群1.7%、プラセボ群1.7%で、うち過敏反応では1.2%、0.5%(同2.20、1.08-4.49)、急性腎障害では2.1%、3.6%だった(同0.57、0.39-0.83)。...