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1980年代以降、乳がん所属リンパ節照射の効果が有意に改善

2023年11月25日  Lancet

早期乳がん女性患者を対象に、所属リンパ節への放射線照射の有効性をメタ解析で検討。1980年代以前と以降で比較した。所属リンパ節照射実施と非実施を比較した無作為化試験16件(1万4324例)を組み入れた。主要評価項目は、あらゆる部位での再発、乳がんでの死亡、乳がん以外での死亡、全死因死亡とした。 その結果、1989-2008年の試験8件(1万2167例)では、所属リンパ節照射によって再発が有意に減少した(率比0.88、95%CI 0.81-0.95、P=0.0008)。乳がんでの死亡(同0.87、0.80-0.94、P=0.0010)、全死因死亡(同0.90、0.84-0.96、P=0.0022)も有意に減少した。乳がん以外での死亡(同0.97、0.84-1.11、P=0.63)に有意な効果は認められなかった。1961-1978年の試験8件(2157例)では、乳がんでの死亡(同1.04、0.91-1.20、P=0.55)に効果はほとんどみられず、乳がん以外での死亡(同1.42、1.18-1.71、P=0.00023)と全死因死亡が有意に増加した(同1.17、1.04-1.31、P=0.0...