APOE遺伝子型とADリスクの大規模遺伝子関連解析

アポリポタンパク質E（APOE）遺伝子型と遅発性アルツハイマー病（AD）リスクの関連を、性別、年齢、人種/民族、遺伝的祖先で層別化して遺伝子関連解析で検討。複数コホートの重複のない6万8756例から、東アジア系2万1852例、ヒスパニック系5738例、黒人7145例、白人3万4021例を解析対象とした。主要評価項目は、ADリスク（オッズ比）とADへの転換リスク（ハザード比）とし、それぞれ症例対照ロジスティック回帰分析とCox比例ハザード回帰生存分析で評価した。 その結果、APOE*4遺伝子型とADリスクのオッズ比に、全体的な人種/民族集団間の段階的パターンが認められた。APOE*34とADリスクのオッズ比は、東アジア系4.54（95％CI 3.99-5.17）、白人3.46（同3.27-3.65）、黒人2.18（同1.90-2.49）、ヒスパニック系1.90（同1.65-2.18）の順に低下した。同様に、APOE*22＋23とADリスクのオッズ比は、白人0.53（同0.48-0.58）、黒人0.69（同0.57-0.84）、ヒスパニック系0.89（同0.72-1.10）の順に弱くなり、...