転移OPSCC、全身療法＋局所放射線療法でOS改善

遠隔転移中咽頭扁平上皮がん（OPSCC）患者を対象に、生存に対する集中的局所療法の便益をNational Cancer Databaseを用いた後ろ向きコホート研究で検討。全身療法を単独で受けた患者と局所の手術療法または根治的線量の放射線療法との併用で受けた患者で、様々な臨床人口統計学的因子を制御して総生存（OS）を比較した。 その結果、2010-15年に627例が新たに転移OPSCCの診断を受け、全身化学療法を含む初回治療コースを受けた。多変量解析により、局所放射線療法には独立したOS改善との関連が示されたが（オッズ比0.64、CI 0.51-0.81）、局所手術療法には示されなかった（同0.99、0.65-1.53）。Tステージが高いほどOS不良との関連が認められた（T1との比較でT3：オッズ比1.69、CI 1.14-2.50、T4：同1.77、1.22-2.58）。HPV陽性ではHPV陰性よりもOSが改善し（同0.79、0.64-0.97）、多剤併用化学療法は単剤よりもOSが改善した（同0.78、0.62-1.00）。...