新規心不全の入院後転帰は慢性心不全より良好

新規心不全（HF）または慢性心不全悪化（WHF）で入院した患者2858例（平均年齢64.5歳、男性63.1％、新規HF 29.3％、WHF 70.7％）を対象に、臨床的特徴とループ利尿薬の違いによる治療転帰をTRANSFORM-HF無作為化試験の事後解析で検討。12カ月時点の全死因死亡および入院転帰、KCCQ-CSS（Kansas City Cardiomyopathy Questionnaire Clinical Summaryスコア）のベースラインからの変化を評価した。 その結果、新規HF患者の方が若く（平均年齢60.6歳 vs. 66.1歳）、糸球体濾過量が多く（平均68.6 vs. 57.0）、ナトリウム利尿ペプチド濃度が低く（BNP濃度中央値：855.0 pg/mL vs. 1022.0 pg/mL）、退院時のループ利尿薬量が少なかった（平均50.3 mg vs. 63.8 mg）。12カ月時点の全死因死亡率は、新規HF患者の方が低かった（9.1％vs. 25.4％、調整後ハザード比0.50、95％CI 0.38-0.66、P＜0.001）。新規HF患者では全原因による初回再...